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右室機能
右室の収縮性をどう切り分けるか――肺循環との釣り合いと左室への波及
肺高血圧の患者で右室が拡大し、右室EFが下がっている。原因は肺血管の負荷が大きいことなのか、右室の心筋そのものが弱いことなのか。そして右室が弱ると、左室はどう影響を受けるのか。左室について積み上げてきた枠組みは、右室にどこまで使えるだろうか。
収縮性を高めれば心拍出量は増えるのか――静脈還流と左右心
左室の収縮性を高めれば、心拍出量(CO)は増えるのか。前負荷と後負荷を固定した単離心室なら、答えはほぼ「増える」である。しかし閉じた循環では、心臓が送り出す量と心臓へ戻る量が一致しなければならず、充満圧も結果として動く。本稿のモデル比較では、左室の張力を上げてもCOの増加は数%にとどまり、より目立ったのは左房圧と左室容積の低下だった。その大きさは総血液量によって異なった。さらに、左室の設定を変えなくても、右室側の条件だけで左室の充満と拍出は変わった。
HFpEF:肺動脈圧だけで右室は読めるか
右心カテーテル検査で、平均肺動脈圧(mPAP)が前回より低かったとする。肺循環の負荷が軽くなり、右室が楽になったと読んでよいだろうか。mPAPは、右室が血液を送り出す先の圧である。同時に、右室が血液を送り出した結果として生じる圧でもある。そのため、同じ低下が負荷の軽減を表すこともあれば、右室が十分な血液を送れなくなったことを表すこともあり得る。